業務用浴衣とは
旅館・ホテル・温浴施設・医療/宿泊関連施設などで、不特定多数が繰り返し着用し、洗濯・管理・補充されることを前提に設計・製造された浴衣を指します。一般的な花火や盆踊りの時の浴衣などとは、目的・設計思想・縫製仕様が根本的に異なります。
① 使用目的
- 客室用浴衣
- 館内着・寝巻き
- 温浴施設・宿泊施設用リネン
「一時的な着用」ではなく、施設運営の備品として扱われます。
② 使用環境・業務用浴衣は以下を前提にしています。
- 毎日〜高頻度での業務洗濯
- 高温洗い・業務乾燥
- 不特定多数の体型・性別が着用
- 破損・紛失を前提とした定期補充
このため、耐久性と仕様の安定性が最優先されます。
③ 縫製・設計の特徴
業務用浴衣には、次のような設計が採用されます。
- シンプルで標準化されたパターン
- サイズブレを抑えた裁断設計
- 洗濯耐久性を考慮した縫製仕様
- 部分補修・交換を想定した作り
特に国内縫製では、縫い代・始末・強度を重視した仕様が選ばれます。
④ 生地仕様
- ポリエステル混生地やディクセル方式顔料プリント等による耐洗濯素材
- 透けにくく、乾きやすい生地
- 広幅生地を使用するケースが多い
⑤ 生産・供給体制
業務用浴衣は「一度作って終わり」ではありません。
- 同一仕様での継続生産
- 追加・補充への迅速対応
- 長期運用を前提とした生産方法
が必須条件となります。
| 項目 | 業務用浴衣 | 一般浴衣 |
|---|---|---|
| 使用者 | 不特定多数 | 個人 |
| 使用頻度 | 高頻度 | 限定的 |
| 洗濯 | 業務洗濯 | 家庭洗濯 |
| 設計 | 耐久・標準化 | デザイン重視 |
| 生産 | 継続・補充前提 | 単発が多い |
業務用浴衣は
- 品質の均一性
- 仕様理解の深さ
- 長期的な供給安定性
が求められるため、国内縫製との相性が非常に高い製品です。

業務用浴衣
・袖
業務用浴衣は、基本筒袖(つつそで)になります。
・衿
業務用浴衣の衿は棒衿(幅が一定)になり 巾は5~6cmとなります。掛衿はありますが衿芯は入っていません。厚みもありません。
・衽
業務用浴衣は衽(おくみ)合わせがなく、巾も狭くなります。巾10~12cm。サイズによって異なる場合があります。大きいサイズは幅が広くなる場合が多いです。
・サイズ
業務用浴衣は、身丈の長さにってサイズ分けをしています。(L/M/Sなど)
幅を広くしたり狭くすることもあります。

通常浴衣
・袖
袂袖(たもとそで)振りはなく身八つ口(みやつぐち)がある。
・衿
通常の浴衣はバチ衿になります。仕立によっては広衿もあるかも知れません。
・衽
縫い代を幅広く取り、衽自体の幅も広めになっています。しわになりにくくすっきりと着る事ができます。
・サイズ
通常浴衣は、基本フリーサイズになります。各個人に合わせて縫製することも多いです。